検察庁法改正案は何がダメ?何が問題かをわかりやすく理由を解説

「#検察庁法改正案に抗議します」というツイート。

芸能人や著名人の方が揃ってツイートしたことで注目が集まっています。

「黒川検事長の定年を延長して検事総長に就任させてはいけない!」という内容が多く見られますが、黒川氏の勤務延長はすでに閣議決定しているので、今回の検察庁法改正案とは関係がありません。

 
そもそも、検察庁法改正案の施工は2022年4月1日なので、黒川検事長が検事総長になっても2022年2月8日に65歳になるのでそのまま定年退官になります。

 
むしろ、今回の検察庁法改正案で問題なのは、内閣の判断で自由にすべての検察官の定年延長を決めることができる点です。

内閣次第で個別の定年延長をすることができるので、もっと検察官を続けたいと思えば、事件を不起訴にして政治的な配慮をする可能性も起こるかもしれません。

 
この記事では、検察庁法改正案の問題の理由をわかりやすく解説したいと思いますので、参考にしていただけると幸いです。

この記事のまとめ
・検察庁法改正案の問題点は、検察官の定年延長を内閣(政府)の判断で決めることができ、すべての検察官に大きな影響を与える
・検察庁法改正案の施工は2022年4月1日で、黒川検事長は2022年2月8日に定年を迎えるので関係がない。
・5月15日の衆議院内閣委員会で一旦採決は見送りに。

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検察庁法改正案は何がダメで何が問題なのか?

検察庁法改正案で問題になっているのは、政治的判断で定年の延長を好き勝手に決めることができる内容になっていることです。

現在の検察庁法の定年は以下の内容です。

検察庁法22条は、「検事総長は、年齢が65年に達した時に、その他の検察官は年齢が63年に達した時に退官する。」(第22条)

引用:https://news.yahoo.co.jp

定年が来れば強制的に退官する内容なので非常にシンプルな内容です。

次に検察庁法改正案の問題となっている部分はこちらです。

内閣は、前項の規定にかかわらず、年齢が63年(歳)に達した次長検事又は検事長について、当該次長検事又は検事長の職務の遂行上の特別の事情を勘案して、当該次長検事又は検事長を検事に任命することにより公務の運営に著しい支障が生ずると認められる事由として内閣が定める事由があると認めるときは、当該次長検事又は検事長が年齢63年(歳)に達した日の翌日から起算して一年を超えない範囲内で期限を定め、引き続き当該次長検事又は検事長に、当該次長検事又は検事長が年齢63年(歳)に達した日において占めていた官及び職を占めたまま勤務をさせることができる。」

また「内閣は、前項の期限又はこの項の規定により延長した期限が到来する場合において、前項の事由が引き続きあると認めるときは、内閣の定めるところにより、これらの期限の翌日から起算して1年を超えない範囲内(その範囲内に定年に達する日がある次長検事又は検事長にあっては、延長した期限の翌日から当該定年に達する日までの範囲内)で期限を延長することができる。

引用:https://blog.goo.ne.jp

一気に長文で難解な文章になりました。。。

要は、「今までは定年が来たら強制的に退官になるけど、改正案は内閣の判断で定年延長できるよ。」ということです。

 
現在は、検察官適格審査会の職務不適格議決を受けるか、職務上の義務違反などによる懲戒免職以外では検察官をやめさせることができないのですが、定年延長に関しては内閣の判断で決めることができるようになります。

 
定年の人事権に関してはすべての検察官に大きな影響を与えてしまうということになります。

定年延長の人事権を内閣に握られることになるので、定年延長を理由に事件を不起訴にするなど政府に対して忖度してしまう可能性も出てくるかもしれません。

 
政府にとって都合が良い検察幹部を定年延長でそのポストを維持し、不都合になれば退職してもらうというケースが発生するのでは?と立憲民主党の枝野代表が話しています。

定年延長だけであっても、特例措置で内閣が検察に介入することは司法に影響を与えるかもしれませんね。

黒川検事長の定年延長は今回の検察庁法改正案に直接関係ない

黒川検事長の定年延長がツイッターで騒がれていますが、すでに黒川検事長の勤務延長は閣議決定しているので、今回の検察庁法改正案と直接関係がありません。

 
仮に検察庁法改正案が可決されても施行日は2022年4月1日なので、黒川検事長の勤務が再延長されなければそのまま退官になります。(黒川検事長は2020年8月7日まで勤務延長。検事総長になっても2022年2月8日に65歳を迎えるのでそのまま退官)

 
黒川検事長の勤務延長に関しては、検察官の定年はいままで国家公務員法とは無関係という解釈で数十年を保ってきたのに、閣議決定で簡単に解釈を変えたことが問題になっています。

政府は本年通常国会において、検察官には国家公務員法81条の2に規定されている定年の適用はないが、同法81条の3による勤務延長の規定は適用されるとして、上記閣議決定は適法である旨答弁した。加えて、これまでの公権解釈では検察官は定年延長ができないとされてきたことを認めたうえで、法解釈を変更したと説明した。

引用:http://www.kanaben.or.jp

急に定年延長の解釈を変えたため問題になっているので、今回の法改正案が騒がれる発端になってはいますが。。。

 
ただ、検察庁法改正案の施工は2022年4月1日で、黒川検事長は2022年2月8日に65歳になります。仮に検事総長になっても検察庁法改正案の施工前に定年を迎えるので、今回の法案とは無関係といえます。

 
ですので、黒川検事長が68歳まで定年延長になることもありません。(政府が勤務の再延長をすれば話はまた別になりますが)

検察庁法改正案は5月15日の採決は見送られましたが、白紙なったわけではないので安心とはいえませんね。

検察庁法改正案の検察官の定年延長の目的は?

検察庁法改正案の目的ですが、公明党の浜地衆議院議員が以下のような回答をしています。

Q 今回、検察庁法を改正する目的は? 「火事場泥棒」との指摘もあるが?

浜地 平均寿命が伸び、少子化が進む中、高齢期の国家公務員の知見や経験、技術を生かし、複雑で高度化する行政課題に対応するためには、速やかな定年の引き上げが必要です。そこで、一般の国家公務員や防衛省の事務官の定年引き上げに合わせ、同じ公務員である検察官の定年を63歳から65歳へ引き上げる内容です。

国会は、新型コロナ対策の予算審議を最優先に置いてきました。その上で、年金改革や次世代通信規格「5G」促進のための法案などの審議も行っています。少子高齢化社会に対応するため、検察庁法改正案を含む国家公務員法改正案を審議することに対し「火事場泥棒」との批判は当たりません。

引用:https://www.komei.or.jp

国家公務員と一緒に検察官も一緒に定年を引き上げることが目的のようです。

また、内閣が恣意的に定年延長するのでは?という質問には、検察官を延長する判断基準を国会の審議の場で示す必要があるとも言っています。

世間の意見

検察庁法改正案に対する世間の反応や意見は以下のようなものがみられました。

断固反対や賛成の意見や、そもそも急いで採決する必要があるのか?など様々な意見があります。

改正案自体が複雑すぎるので、国会やニュースでも分かりやすく内容を国民に向けて分かりやすく説明してもらえると、もっと多くの人が理解できるのではないでしょうか。

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この記事のまとめ
・検察庁法改正案の問題点は、検察官の定年延長を内閣(政府)の判断で決めることができ、すべての検察官に大きな影響を与える
・検察庁法改正案の施工は2022年4月1日で、黒川検事長は2022年2月8日に定年を迎えるので関係がない。
・5月15日の衆議院内閣委員会で一旦採決は見送りに。

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