エヴァの完結編「シン・エヴァンゲリオン」(以下、シンエヴァ)がアマゾンプライムでついに解禁。
物語の結末がハッピーエンドかバッドエンドか気になるところですが、「長年のファン」「ストーリーの結末」によって分かれます。シンエヴァの結末を見ると完全なハッピーエンドかというと微妙です。。。
今回は「シンエヴァ」がハッピーエンドなのか?それともバッドエンドなのか?を考察しました。この記事では「シンエヴァ」の結末をお話しするので、ネタバレが嫌な人はここから先は読まないでください。
【シンエヴァ】超ざっくりのネタバレと結末
・エヴァが完結した
・フォースインパクトの他にアナザーインパクトやエディショナルインパクトが発動
・アスカはアナザーインパクトのトリガーにされる
・ゲンドウはネブカドネザルの鍵を使って人外化してた
・ロンギヌスの槍やカシウスの槍ではなく、第3の槍(ガイウスの槍)が登場
・シンジが初号機にガイウスの槍を使って自己犠牲しようとするが、ユイが助ける
・初号機(ユイ)と13号機(ゲンドウ)がガイウスの槍で自身を貫く(ついでに今までのエヴァが貫かれる)
・エヴァのいない世界で、大人になったシンジとマリが山口県宇部市宇部新川駅を出るところで終わる
まず衝撃なのが、ちゃんとエヴァが完結したことです。
そもそも「シンエヴァ」の末尾にリピート記号がついていたのが気になっていて、「シンエヴァ完結版」が出てもおかしくない状況でした(リピート記号は必ず繰り返す意味なので)。
シンエヴァの結末は、エヴァのいない世界で大人になったシンジとマリが仲良く山口県宇部新川駅をあとにするシーンで終わります。漫画版のラストでホームでアスカに会っていますが、こっちは前の世界の記憶はありませんが。
撮影スタジオが登場したことで、アニメ版と同じことを繰り返すのか?とヒヤヒヤしましたが、無事完結しました。
他にはQの世界でヴィレ以外の人は全滅してる思っていましたが、トウジやケンスケ、ヒカリなど一部の人は生き残っています。
「シンエヴァ」はハッピーエンドかバッドエンドか?
「シンエヴァ」は長年のファンからすると、ハッピーエンドでしょう。アニメでは唐突な「おめでとう」で終わり、仕切り直しの旧劇「まごころを君に」では「気持ち悪い」で終わる始末でしたので。
それに比べると、シンエヴァは漫画版と同じエヴァのいない世界で終わりを迎えています。過程はどうあれ、「おめでとう」や「気持ち悪い」のような曖昧な終わりをしないだけでハッピーエンドでしょうね。
ただ、ストーリーの結末を見るとバッドエンドでしょう。
大まかに分けると以下の3つです。
・結局今までの世界(Qの世界)から新しい世界(エヴァのいない現実世界)へ書き換わる
・全員が生き返ったわけではない
・レイやアスカを助けに行ったのにまさかのマリエンド
結局今までの世界(Qの世界)から新しい世界(エヴァのいない現実世界)へ書き換わる
シンエヴァの後半では、ネルフのフォースインパクトを阻止すべく、ネルフにいる13号機にとどめを刺すためにヤマト作戦を実行します。
ですが、結局ゲンドウの罠に嵌り、アスカはアナザーインパクトのトリガーにされてしまいます。アスカは綾波シリーズと同じでコピーです。13号機に取り込まれたあと、破のときと同じくエントリープラグを噛み砕かれます(取り込まれているので死んでませんけどね)。
アナザーインパクトの発動で人類補完計画が始まるのですが、シンジに阻止されてしまい、ゲンドウの願いは叶うことはなく、シンジの願いでエヴァのいない世界を構築します(ゲンドウはユイと最後を迎えるのである意味願いは叶っていますが)。
これってゲンドウの目的を阻止して、シンジの願いが叶えられるのですが結局いまの世界はエヴァの居ない新しい世界に書き換えられてしまうんですよね。
ヴィレの作戦はゲンドウの目的を阻止すること。作戦が成功し、Qの世界で生活していく流れだったらハッピーエンドだと思います。いまの世界を守れていますので。
ケンスケがエヴァインフィニティの説明をしたときに「第3村は長くは持たない」と話していて、いずれトウジたちがコア化するのは問題だったので、シンジが世界を消した(書き換えた)ことは物語の進行上仕方がないという見方もありました(コメント主さんより)。
全員が生き返ったわけではない。
シンジの願いでエヴァのいない新しい世界が構築されましたが、全員が生き返るわけではないと考えています。
漫画版では人類補完計画前にミサトはLCL化する前に死亡した影響で、新しい世界にはいません。LCL化は他者との境界線が曖昧になり、肉体はありませんが魂は存在しています。再び、自分と他者を意識することでATフィールドが展開され、肉体が戻ります。これが漫画版のサード・インパクト後の世界です。
シンエヴァでもゲンドウの目的が「全ての魂を1つにすることでユイと一緒になること」だったので、この設定はあるのではないでしょうか。
レイやアスカを助けに行ったのにまさかのマリエンド
Qであんなにレイに執着していたシンジですが、「シンエヴァ」のラストシーンではマリと一緒に仲良く山口県宇部新川駅をあとにします。
ヒロインを助けに行って、無事結ばれるのが王道であり、ハッピーエンドといえます。なのに、シンジとほぼ接点がないマリが結ばれるのはハッピーエンドかというと微妙ですよね。
シリーズ別にシンジとマリの接点をまとめると。
序:マリ未登場
破:学校の屋上から降ってきて、シンジの匂いを嗅ぐ
Q:マリがシンジに一方的に話しかける
シンエヴァ:シンジの匂いを嗅ぐ。アスカを助けてと頼む。裏宇宙からシンジを迎えに行く
レイに引っ叩かれたり、アスカに罵詈雑言をされるなどの強い関連性がマリにはないです。強いていうと、シンジのお母さんが好きだったらくらい。
アスカとイチャイチャしてるシーンを見る限り、百合の属性だと思っていましたが、心境の変化でもあったのでしょうか。
蛇足ですが、マリだからバッドエンドではなく、「ヒロインを助けに行ったのに結ばれてないからハッピーエンドかという微妙だよね」という話です。
レイ・アスカ・マリの中だと、性格が一番良さそうなのはマリでしょうし。
「シンエヴァ」は長年のファンからはハッピーエンドだけど、ストーリーの結末はバッドエンド
「シンエヴァ」は長年のファンから見るとハッピーエンド。ストーリーだけを見るとバッドエンドだと言えます。
エヴァンゲリヲン新劇場版「序」が公開されてから14年後に無事完結。完結さえすれば、エヴァはハッピーエンドなのかもしれません。
ですが、ストーリーの結末はヤマト作戦は失敗し、シンジ個人の願いで世界が書き換えられているのでバッドエンドでしょう。みんなが新しい世界を望んだわけではないので。
長々とネタバレを書きましたが、まだシンエヴァを視聴してない人は実際に見たほうが良いです(人によって、ハッピーエンドかバッドエンドか綺麗に分かれる作品なので)。
現在シンエヴァはアマゾンプライムでしか視聴できないのですが、30日の無料キャンペーンをしています。
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追記:他のネタバレ
アスカのオリジナル「元アスカ」
13号機に式波アスカが取り込まれる際にオリジナルアスカが登場します。
オリジナルアスカが惣流アスカと予想されていますが、結局の所分かっていませんが、オリジナルアスカは大人で悪役という設定でした(シンエヴァのパンフレットの宮村さんのインタビューより)。
「式波タイプのオリジナル」なので、リリスの魂を持つレイ(オリジナル)と同等の存在なので、惣流という線は低いのかなと思っています。惣流アスカのコピーなら、名字も「惣流」で良いと思いますし。
渚司令
シンエヴァの精神世界のなかで、加持さんがカヲル君と話すシーンがあります。そのときに加持さんはカヲル君のことを「渚司令」と読んでいます。
渚司令はゼーレの服を着ていて、ネルフ本部でゲンドウが座っている席に渚司令が司令が座っていました。
渚司令があとのことは「彼」に任せようという発言が誰を指していたのかは不明ですが(分かる方教えて下さい)、司令官の後任であれば「ゲンドウ」のことなのかなと思います。
ただ、そうなると元上官を13使徒に嵌める理由が分かりませんが(笑)
ちなみにカヲル君は生命の書に名前が書かれているので不死身だそうです。
シンエヴァのリピート記号の意味
これはネタバレというより考察ですが、世界線のことを表していたのかなと予想しています(世界線を音楽記号に例えて)。
カヲル君は不死身なので、「何度も世界を見てきた」みたいな意味深な発言をしています。

旧劇(カッコ1)→序破Qシンエヴァ:‖(カッコ2)と世界が進み、最後に新たなエヴァのいない世界線(カッコ3)へ繋がったのかなと(あくまで個人的な予想です)。
旧劇版のラストシーンらしき場所でボロボロになったアスカとシンジの会話を見る限り、旧劇版とのつながりはありそうですね。
ラストシーンの駅のモデル
シンエヴァのラストシーンの駅は山口県宇部市の宇部新川駅がモデルです。
ラストシーンのモデルに宇部新川駅を選んだ理由は明かされていませんが、庵野監督の出身地が宇部だからという可能性が高いですね。
シンエヴァのポスターにある線路も宇部新川駅であることが判明しています。
シンエヴァを見た上でこのポスターを見ると線路が2つに分かれているのは、エヴァのいない世界へレールが分かれているようにも見えます(エヴァのいる世界線といない世界線)。
いずれにせよ、漫画版もシンエヴァも結末はエヴァのいない世界に変わっている点は共通しています。漫画版の最終回を迎えた時点で庵野監督はラストシーンだけは決めていたのかもしれませんね。
>Qの世界で生活している人にとっては、いまの自分の生活が消えてしまう
>(Qの世界から新しい世界に)から、たまったもんじゃないです。
いや劇中でもケンスケがエヴァインフィニティについて説明する際に
あの第3村も長くは持たないと言っていたから、いずれにせよシンジが
世界を書き換えないとトウジたちもコア化するのは時間の問題だった
なのでシンジがQの世界を消したのは物語の進行上仕方がないことだったと思う
まあ綾波やアスカよりマリを選んだのは納得が行かない気持ちは分かるけど
あと個人的にはエヴァが無い世界、ということは人類の共通の敵である使徒が
いないので、現実世界と同じで戦争やコロナウィルスなどが脅威になったと思う
エデイショナルじゃなくてアディショナルだし、フォースインパクトは起こってるし
いくらなんでもちょっと無茶苦茶すぎない??笑
アナザーインパクトはぶっちゃけ何なのかまだハッキリしてない気がするけど、少なくとも劇中ではフォースインパクトで魂の浄化が起こって、ゴルゴダオブジェクトでゲンドウがアディショナルインパクト発動(未遂に終わる)って流れたったはず。
その間にも色々あったけど大体こんなんじゃなかったかな
すごく共感しました。
漫画もそうですけど、「根底から世界を書き換える」系の終わり方って、「その世界の根底を受け入れつつ、その中で少しでも良くしようと(それぞれなりに)頑張ってる人々」、例えば漫画版の自衛隊とネルフ職員、シンのヴィレやトウジ達の行為時代が消滅してしまうから、やっぱり若干の虚しさは残るビターエンドなのでは?とは思ってました。
もちろん、漫画も含めてハッピーエンドでもあるし、視聴後は大満足だったので、あまり声高には言いませんが。同じようなモヤモヤ抱えてる人もいたんだと少し安心しました。